ラインモニタとは、通信ラインに流れている通信データをモニタする装置です。
コミュニケーションアナライザやプロトコルアナライザ等とも呼ばれます。
通信ラインといっても様々ですが、単純な通信としては上図の様な例があります。
装置Aと装置Bが通信ラインで接続されています。この通信ラインを使用して装置間で様々な通信データのやり取りが行われます。
通信装置を開発する場合には、通信仕様を決めて、通信仕様に合ったデータをやり取りします。 ところが、これが上手く行きません。いわゆるバグがあったり、通信ライン上の問題があったり、仕様の曖昧さのため通信できなかったりと様々です。
それでもPCを利用した通信ソフトであれば、開発ツールに含まれる強力なデバッガ等を使用すれば何とかなるのですが、マイコンを利用した特殊な装置や通信仕様が明確に公開されていない装置等に接続する場合はそうもいきません。
そこでラインモニタの登場です。
基本的にラインモニタは上図の様に接続して通信ライン上のデータを画面に表示します。上図では、通信ラインの途中を切断して間にラインモニタを挿入していますが、分岐ケーブルを利用するモニタの方が一般的です。
装置間にラインモニタを挿入して、通信ライン上にどんなデータが流れているかを確かめるわけです。
ラインモニタを使用しなくても、シンクロスコープ(オシロスコープ)やロジックアナライザ等を利用することで、通信ラインを電気的に調べることは可能です。しかし、ラインモニタでは、電気信号を文字列(キャラクタコード)に変換する機能が搭載されていますので、電気信号を確認するより簡単・確実にデータをモニタできます。
コンピュータ間の通信は、多くの場合シリアル通信を採用しています。シリアル通信とは、コンピュータの解釈できるデータ単位、つまりバイト・ワード・ロングワード等8bitや16bit単位等のデータを1bitづつ送信する通信手段です。はるか太古では、“のろし”。電気が使用されるようになってからはモールス信号がシリアル通信に値するでしょう。
モールス信号を例に取ると、トンツートンツーで“アルファベット”や“あいうえお”を表現しています。モールス信号に精通した人であれば、トンツートンツーで交信が可能ですが、普通の人にとっては全くの暗号です。
コンピュータ間のシリアル通信も全く同じで、電気的に信号をモニタしたとしてもそれが何を意味するデータなのかさっぱりわかりません。
ラインモニタはその電気信号(モールス信号ならトンツートンツー)を文字列に変換して表示することができる訳です。
シリアル通信には、多くの種類やプロトコルがあります。このため、ラインモニタもそれに応じて多くの種類が発売されています。
■ラインモニタを利用する本当の理由
通信に関わるほとんどの企業は、ラインモニタを利用しています。
前述した様に、ラインモニタを使わなければ、通信ライン上にどんなデータが流れているか分からないからです。
しかしそれが本当の理由ではありません。
ラインモニタの本当の目的。
それは、時間短縮です。
時間をかければラインモニタを使わなくても、通信トラブルを回避できるかもしれません。
例えば、通信状態を確認するデバッグルーチンを組み込んだり、デバッガを使い、うまいブレークポイントを仕掛けたり・・・
しかしそれは、ラインモニタがあれば不要な作業です。
人件費の高い優秀な技術者の能力は、もっと大切なところで活用すべきなのです。
通信に関わるほとんどの企業は、それを知っていますから、少々高価でもラインモニタを導入します。
悩んでいる間に、人件費がタレ流されてます。
ラインモニタが高価だと言っても、あなたの人件費に比べると、とっても安いとは思いませんか?
■ラインモニタ Analyze232C
パソコン接続タイプの RS-232 / RS-485 / RS-422 ラインモニタは、次のページをご覧ください。
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